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最終更新:2026年5月 | カテゴリ:資格ガイド

社会福祉士になるには?
受験資格12ルート・合格率・仕事内容・給与を元MSWが完全解説【2026年版】

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社会福祉士とはどんな資格か

社会福祉士(ソーシャルワーカー)は、社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格です。日常生活を送るうえで困難を抱える高齢者・障がい者・子ども・生活困窮者などを支援し、本人や家族の相談に応じながら適切な福祉サービスへ繋ぐ「相談の専門家」です。

医療・介護・行政・学校・企業など幅広い分野で活躍できるため、「福祉のジェネラリスト資格」とも呼ばれます。介護福祉士が「直接介護」の専門職であるのに対し、社会福祉士は「相談援助」の専門職です。筆者自身、元医療ソーシャルワーカー(MSW)として病院で17年間この資格を活かして働いてきました。

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医療ソーシャルワーカー

病院で患者・家族の退院調整や生活相談を担当。社会福祉士の代表的な活躍場所。

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地域包括支援センター

高齢者の総合相談窓口。社会福祉士・保健師・ケアマネの3職種で運営される。

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行政・福祉事務所

生活保護ケースワーカー、子ども家庭相談員など公務員として活躍できる。

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スクールソーシャルワーカー

いじめ・不登校・虐待など学校現場での相談援助。全国的に配置が拡大中。

社会福祉士の仕事内容・活躍する職場

社会福祉士の仕事は一言で言えば「生活上の困りごとを解決するための橋渡し」です。本人の気持ちを聞き、状況を整理し、使えるサービスや制度に繋ぐ「相談援助業務」が中心です。

社会福祉士の主な業務

  • 相談受付・アセスメント:本人・家族からの相談を受け、生活状況や課題を整理する
  • 支援計画の作成:どんなサービスをどう使うか、支援の方向性を計画する
  • サービス調整・繋ぎ:介護保険・障がい福祉・生活保護などの制度申請をサポート
  • 多職種連携:医師・看護師・ケアマネ・行政など関係者と情報共有・会議を行う
  • 権利擁護:判断能力が低下した方の成年後見制度の活用支援
  • 地域活動:地域の課題解決のための啓発・ネットワーク形成
職場主な業務資格の必置状況
病院・クリニック(MSW)退院支援・転院調整・経済的問題の相談努力義務(事実上必須)
地域包括支援センター高齢者の総合相談・ケアプラン作成支援必置(1/3以上が社会福祉士)
福祉事務所(行政)生活保護・子育て支援・障がい者相談現業員の義務(社会福祉士or社会福祉主事)
高齢者施設・特養入所相談・生活相談員業務生活相談員として必置(各都道府県で規定)
児童相談所虐待対応・養育相談・里親支援児童福祉司の任用資格として必要
学校・教育機関不登校・いじめ・家庭問題への介入スクールSWとして配置拡大中
NPO・社会福祉法人ホームレス支援・子ども食堂・就労支援任用要件として活用

受験資格の12ルートを図解

社会福祉士の受験資格は12のルートがあり、非常に複雑です。自分がどのルートに該当するかを確認することが最初のステップです。大きく「大学・専門学校を経るルート」と「実務経験を積むルート」の2タイプに分けて考えると整理しやすいです。

✅ 最短ルートを選ぶポイント:①今の学歴・職歴を確認 → ②不足する要件(相談援助実務・養成施設)を把握 → ③最短で揃えられるルートを選ぶ

ルート① 福祉系4年制大学卒(相談援助課程修了)

社会福祉士養成カリキュラムが組み込まれた福祉系4年制大学を卒業すると、卒業後すぐに受験資格を得られます。最もオーソドックスなルートで、新卒の受験者の多くがこのルートです。

ルート② 福祉系短大等卒(2年)+実務1年

相談援助課程のある短大(2年制)を卒業後、指定施設での相談援助実務経験が1年以上あれば受験資格を得られます。

ルート③ 福祉系短大等卒(3年)+実務1年

3年制の福祉系短大・専門学校卒の場合も、1年の実務経験で受験可能です。

ルート④ 一般4年制大学卒+短期養成施設(6ヶ月以上)

福祉系でない4年制大学を卒業した場合、社会福祉士短期養成施設(通信6ヶ月〜)を修了すれば受験資格を得られます。社会人でも通信制を活用して取得可能です。

ルート⑤ 一般短大等卒(2年)+実務2年+短期養成施設

一般系の短大(2年制)卒業後、指定施設での実務経験2年以上+短期養成施設の修了が必要です。

ルート⑥ 一般短大等卒(3年)+実務1年+短期養成施設

3年制の一般短大卒の場合、実務1年+短期養成施設の修了で受験資格が得られます。

ルート⑦〜⑫ 実務経験者ルート

高卒・中卒でも、指定施設での4年以上の相談援助実務経験+一般養成施設(1年以上)の修了で受験資格を得られます(ルート⑦)。社会福祉主事の資格を持つ方向けのルートなど、状況に応じた複数のルートが用意されています。

ルート学歴要件実務経験養成施設期間目安
①(最短)福祉系4年制大学卒不要不要4年
④(社会人向け)一般4年制大学卒不要短期養成施設6ヶ月〜4年+6ヶ月
⑦(実務者向け)高卒以上4年以上一般養成施設1年以上5年以上
※ 「指定施設」の種類は都道府県によって異なります。詳細は公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式サイトでご確認ください。

試験の科目・問題数・合格基準

社会福祉士国家試験は毎年2月上旬に実施されます(筆記試験のみ)。試験時間は午前・午後の2部制で、合計150分×2回(計300分)です。

科目区分科目名問題数
午前(19科目)人体の構造と機能及び疾病7問
心理学理論と心理的支援7問
社会理論と社会システム7問
現代社会と福祉10問
地域福祉の理論と方法10問
福祉行財政と福祉計画7問
社会保障7問
障害者に対する支援と障害者自立支援制度7問
低所得者に対する支援と生活保護制度7問
保健医療サービス7問
権利擁護と成年後見制度7問
午後(19科目)社会調査の基礎7問
相談援助の基盤と専門職7問
相談援助の理論と方法21問
福祉サービスの組織と経営7問
高齢者に対する支援と介護保険制度10問
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度7問
就労支援サービス4問
更生保護制度4問
合計150問

合格基準

✅ 合格の2条件(両方を満たすこと)
  • ① 総得点の60%程度以上(年度ごとの難易度調整あり)
  • 19科目群すべてで1点以上(1科目でも0点なら不合格)

目安として90点以上(150問中)を狙うと安心です。苦手科目を0点にしないことが合否を左右します。特に「相談援助の理論と方法」は21問と最多問題数なので重点的に学習しましょう。

難易度・合格率の実態

社会福祉士は国家資格の中でも難易度高めの部類に入ります。合格率は例年28〜32%前後で推移しており、3人に1人しか合格しない試験です。医師・看護師などの医療系国家試験と比べると低く見えますが、試験範囲が広く(19科目・150問)、法改正への対応も必要なため、しっかりした対策が不可欠です。

実施回(年度)受験者数合格者数合格率
第36回(2024年)34,539人11,978人34.7%
第35回(2023年)36,974人11,088人30.0%
第34回(2022年)35,287人10,742人31.1%
第33回(2021年)35,568人10,333人29.3%
第32回(2020年)39,629人11,612人29.3%
📌 合格率が低い3つの理由:①試験範囲が19科目と広い ②毎年の法改正を反映した新問題が出る ③相談援助理論などの「考え方を問う問題」が多く、暗記だけでは解けない

社会福祉士の給与・年収

社会福祉士の給与は、働く職場・雇用形態・経験年数によって大きく異なります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2023年)によると、社会福祉士の平均年収は約430〜480万円です。介護福祉士よりやや高い水準にあります。

職場・役職平均月収(税込)年収目安
地域包括支援センター職員(経験3〜5年)23〜28万円340〜430万円
病院MSW(経験5〜10年)26〜33万円390〜500万円
行政(福祉事務所・正規公務員)28〜38万円430〜600万円
高齢者施設・生活相談員(経験5年)22〜28万円320〜420万円
スクールSW(非常勤が多い)15〜22万円(非常勤)200〜320万円
管理職・センター長クラス35〜50万円550〜800万円

公務員(行政・福祉事務所)は給与水準が高く安定しています。病院のMSWは病院の規模・経営状況によって差があります。スクールSWは非常勤が多く、年収は低めですが、常勤・正規職員化が進む自治体も増えています。

社会福祉士資格を取ると給与は上がるか?

多くの職場で「社会福祉士資格手当」として月1万円〜3万円が支給されます。生活相談員・相談支援専門員などの職位に就くための要件にもなっており、資格がなければ配置できない役職も存在します。「給料を上げるため」より「キャリアの選択肢を広げるため」の側面が強い資格です。

社会福祉士取得後のキャリアパス

社会福祉士はキャリアの選択肢が非常に広い資格です。

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医療ソーシャルワーカー(MSW)

病院・クリニック・リハビリ施設で退院調整や相談援助を担当。診療報酬上の要件にもなってきており需要増。

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主任ケアマネジャー

介護支援専門員(ケアマネ)として経験後、主任ケアマネを目指すルートも。地域包括支援センターに必置。

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大学・専門学校教員

実務経験後に教員免許・修士号を取得することで福祉系教育機関の教員へのキャリアパスも。

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成年後見人・権利擁護

社会福祉士は成年後見制度の担い手として注目されており、独立した権利擁護活動も可能。

効果的な勉強法【独学・通信講座どちらがよいか?】

社会福祉士の試験勉強は、19科目・150問という広い試験範囲への対応が最大の課題です。「とにかく過去問を解く」だけでなく、法改正情報への対応と苦手科目の徹底補強が合否を分けます。

独学で合格できるか?

合格率28〜34%の試験ですが、独学合格者は少なくありません。ただし、以下の条件がある場合は独学向きです。

  • 養成施設(専門学校・大学)での授業経験があり、基礎知識がある
  • 現在福祉の現場で働いており、実務知識が身についている
  • 毎日2時間程度の学習時間を8ヶ月以上確保できる
  • 自己管理が得意で、わからない問題を調べて解決できる

過去問中心学習の進め方

📚 社会福祉士試験の基本学習ステップ
  1. テキストで全体像を掴む(1〜2ヶ月):中央法規「社会福祉士受験ワークブック」等で全科目を1周
  2. 過去問3年分を解く(2〜3ヶ月):解説を丁寧に読み、なぜ正解・不正解なのかを理解する
  3. 苦手科目を集中補強(1〜2ヶ月):0点になりやすい科目を1科目ずつ潰す
  4. 模試・直前対策(最終2ヶ月):本番形式の模試を2〜3回解いて時間配分を確認

通信講座を使う場合のメリット

「法改正情報を毎年自分でチェックするのが大変」「何から手をつけていいかわからない」という方には通信講座がおすすめです。ユーキャン(月々3,000円台〜)、中央法規(テキスト充実)、スタディング(スマホ学習)などが有名です。費用は3〜8万円が相場で、教育訓練給付制度(最大20%給付)が使えるものもあります。

月別勉強スケジュール(8ヶ月プラン)

試験は毎年2月上旬。逆算して前年の6月から学習を始めると余裕を持って準備できます。

時期学習内容目標
6〜7月テキスト1周・全科目の概要把握試験範囲を知る。苦手科目を把握する
8〜9月科目別の重点学習・過去問(3年分)を解く頻出テーマを押さえる
10〜11月苦手科目の集中補強・法改正のチェック全科目で1点以上取れる状態に
12月模試1回目・弱点の洗い出し80〜85点前後を目標
1月前半模試2回目・復習・総仕上げ90点以上を安定して取れる状態
1月後半〜試験直前過去問の最終確認・苦手科目の最終チェックコンディション管理・直前の詰め込みは不要

2026年試験日程

項目日程
受験申込受付期間2025年8月初旬〜9月初旬(予定)
筆記試験日2026年2月1日(日)予定
合格発表2026年3月中旬(予定)
受験手数料19,370円
試験会場全国主要都市(北海道〜沖縄)
※ 正確な日程・申込方法は公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式サイトでご確認ください。

おすすめ通信講座ランキング

社会福祉士試験対応の通信講座は複数あります。料金・合格実績・スマホ対応・サポート体制を比較しておすすめ3社を紹介します。

1位

スタディング(社会福祉士コース)

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3位

中央法規(社会福祉士受験対策コース)

テキストの質No.1 現場向け 通学・通信対応

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よくある質問

社会福祉士と介護福祉士はどう違いますか?

社会福祉士は「相談援助」の専門職、介護福祉士は「身体介護・生活援助」の専門職です。社会福祉士は直接的な介護業務より、制度活用の相談や関係機関との調整が主な業務です。介護職からのキャリアアップとして社会福祉士を目指す方も多くいます。

社会人でも取得できますか?

はい、取得できます。通信制の養成施設を使えば、働きながら受験資格を得ることができます。一般4年制大学卒であれば、社会福祉士短期養成施設(通信6ヶ月〜)を修了することで受験資格を得られます(ルート④)。

社会福祉士を取っても就職先がない?

そんなことはありません。高齢社会・子育て支援・生活困窮者支援など福祉ニーズは拡大しており、社会福祉士の需要は増加しています。病院MSW・地域包括支援センター・行政機関では社会福祉士の配置義務化が進んでいます。ただし職場によって給与格差が大きいため、就職先選びは慎重に行いましょう。

登録に費用はかかりますか?

合格後に社会福祉士登録の申請が必要です。登録免許税15,000円・登録手数料4,050円が必要です(合計約2万円)。登録後は5年ごとに研修を受ける義務があります。

独学の場合、おすすめのテキストは何ですか?

最もメジャーなのは中央法規の「社会福祉士受験ワークブック(分野別)」と「社会福祉士国家試験過去問解説集」です。法改正に対応した最新年度版を購入してください。補助として「見て覚える!社会福祉士国試ナビ(中央法規)」も視覚的に整理されていておすすめです。

まとめ

  • ✅ 社会福祉士は「相談援助」の国家資格。病院・行政・地域包括など幅広い職場で活躍できる
  • ✅ 受験資格は12ルート。自分の学歴・実務経験に合ったルートを確認しよう
  • ✅ 合格率は約28〜34%。19科目の広い試験範囲を8ヶ月かけて計画的に攻略する
  • ✅ 平均年収430〜480万円。公務員・病院MSWは高め、スクールSWは非常勤が多く低め
  • ✅ 働きながら取得可能。通信制の養成施設+通信講座を組み合わせると効率的

社会福祉士は「人の人生に関わる仕事がしたい」という方に最適な資格です。試験は決して簡単ではありませんが、合格後に開けるキャリアの幅は非常に広い。ぜひ計画的に取り組んでみてください。

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監修:元医療ソーシャルワーカー(MSW)
病院にて17年間、社会福祉士として医療ソーシャルワーカー業務に従事。退院支援・生活相談・多職種連携を担当。現在は介護・福祉の情報発信を行っています。